ここに来てくださって、ありがとうございます。今日は少し、あなたに寄り添う言葉を書きました。
わたしが「誠実さ」という言葉を意識するのは、うまく話せなかった日や、誰かの優しさに触れたあと──そんな静かな瞬間です。
華やかでも、完璧でもないけれど、まっすぐに自分を貫くこと。その難しさと、美しさを、わたし自身、日々思い知らされているのかもしれません。
このページでは、偉人たちが残した“誠実”にまつわる言葉をそっと集めてみました。
読みながら、あなた自身の「在り方」にも、少しだけ光が届きますように。
目次
誠実さの本質
「Integrity is what we do, what we say, and what we say we do.」──Don Galer
(誠実さとは、私たちの行動であり、言葉であり、そして“言ったことを実行すること”です)
この言葉に出会ったとき、わたしは“誠実”という概念が、ずいぶん具体的なものに感じられました。
誰かに対してだけでなく、自分自身に対しても、
言葉と行動がずれていないこと。
約束を守ることはもちろん、無理なことは無理だと伝えることも、
誠実さのうちに入るのだと、気づかされました。
「Character is doing the right thing when nobody’s looking.」──J.C. Watts
(人格とは、誰も見ていないときに正しいことができるかどうかで決まる)
それが“誰にも見られていない時間”でも、
やっぱり自分は、こうしていたい──と思えるか。
誰かの目ではなく、自分の良心が、背中を押してくれるか。
わたし自身も、「ちょっとくらい、いいよね」と気を抜きそうになることは、あります。
でもそんなとき、この言葉がふと頭に浮かびます。
「誠実さ」は、他人のためではなく、
“自分の中の自分”と、まっすぐ向き合う姿勢なんだと。
誠実とリーダーシップ
「The supreme quality for leadership is unquestionably integrity.」──Dwight D. Eisenhower
(リーダーシップにおける最も重要な資質は、誠実さである)
わたしが「リーダーシップ」と聞くと、
誰かを引っ張る強さや決断力をまず想像します。
でも、ほんとうに頼りにされる人って、
声が大きい人よりも、「この人は嘘をつかない」と感じさせてくれる人だったりしますよね。
誰かに謝るときも、意見がぶつかったときも、
その人の“誠実さ”がにじんでいるかどうかは、言葉の選び方や沈黙の仕方にさえ表れます。
「Not all readers are leaders, but all leaders are readers.」──Harry S. Truman
(読書家が全員リーダーになるわけではないが、リーダーはみな読書家である)
これはちょっと意外な言葉かもしれません。
でも、読書という静かな時間の中でしか育たない“判断力”や“想像力”がある──
わたしはそう思っています。
誠実なリーダーは、すぐに答えを出すより、
まず「聞く」ことを選ぶ人。
読んだり、受け取ったりしながら、
それでも自分の軸を失わない。
そんな姿勢が、まわりの人を動かしていくのかもしれません。
誠実と真実の関係
「Whoever is careless with the truth in small matters cannot be trusted with important matters.」
──Albert Einstein
(小さなことに対して真実をおろそかにする者は、大きなことでも信頼されない)
たとえば、「ほんの冗談」や「小さな嘘」が、
あとから思いがけない“ほころび”を生むことがあります。
誠実さは、「真実」と深く結びついていて、
その場しのぎで言葉を濁すほどに、
自分自身が“信じられなくなる”感覚が、残ってしまうのです。
「Honesty is the first chapter in the book of wisdom.」──Thomas Jefferson
(正直は、知恵の書の第一章である)
真実を語ることは、ときに勇気がいります。
でも、最初にそこをすり抜けてしまうと、
そのあとに続く「信頼」や「理解」は、どこか揺らいでしまう。
まるで、土台のぐらついた塔のように。
誠実であるということは、
正直であること、でもあります。
誰かの顔色ではなく、真実に目を向けること。
そこからしか、「信頼」という光は、生まれてこないのかもしれません。
誠実さが人を形づくる
「You are what you do, not what you say you’ll do.」──Carl Jung
(あなたという人は、“言ったこと”ではなく“行動したこと”で決まる)
わたしはこの言葉に出会ったとき、
少しだけ胸が痛くなりました。
どれだけきれいな言葉を並べても、
行動が伴っていなければ、それはどこか空虚なもの。
でも同時に、「自分はこうありたい」と思ったなら、
その行動を少しずつ重ねていけば、
“自分という人”を、また一歩、理想に近づけることができる──
そういう希望にも思えたのです。
「What you do speaks so loudly that I cannot hear what you say.」──Ralph Waldo Emerson
(あなたの行動があまりにも大きく語るので、あなたの言葉が耳に入ってこない)
この言葉は、ちょっと皮肉めいて聞こえるかもしれませんが、
わたしにとっては、「人の本質は、日常にこそ宿る」というメッセージのようにも響きました。
毎日繰り返す“選択”や“ふるまい”が、
やがて人となりを形づくっていく。
そしてそれは、年齢や立場を超えて、
周囲に静かに伝わっていく──
そんなふうに、誠実さは“生き方そのもの”になるのだと思います。
“誠実さ”が報われないとき
「The reward of a thing well done is to have done it.」
──Ralph Waldo Emerson
(物事をうまくやり遂げたことの報酬は、やり遂げたというその事実にある)
誠実であろうとすることは、とても尊いこと。
けれどその姿勢が、必ずしも人に認められたり、
評価されたりするわけではないということも、
わたしたちは人生の中で幾度となく学ばされます。
誠実な人ほど、
損をしてしまうこともあるかもしれません。
要領のいい人や、うまく立ち回る人のほうが
評価されてしまうことも、現実にはあります。
でも、それでもなお。
誠実でいたいと願う心は、人生の軸をずらさないための“灯”になる。
それは「損得」を超えた、“人生の美意識”です。
それでも誠実でありたいと願うなら
「Integrity is doing the right thing, even when no one is watching.」
──C.S. Lewis
(誠実さとは、誰も見ていないときに正しいことをすること)
誰にも見られていない場面でも、
誰かのために何かを整えたり、
自分の役割を丁寧に果たしたりする人がいます。
それは評価されるためでも、得をするためでもなく──
“そうありたいから”。
誠実さは、外に向けた装飾ではなく、
自分の内側に向けた「誇り」のようなものなのだと思います。
まっすぐであろうとする人の姿は、
たとえ孤独に見えても、どこか凛としていて、
人の心に静かに残ります。
わたしも、そんなふうに、
「自分自身に対して、誠実であること」を
大切にできる人でありたいと思うのです。
まとめ|誠実でいることは、誰のためでもなく“自分のため”
“誠実さ”という言葉は、とても静かで、とても強い。
それは、他者の評価を超えて──
自分がどう在りたいか、という「意思」の表れです。
うまくいかないこともある。
損をすることもある。
報われない努力だって、あるかもしれない。
それでも、人はなぜか
「まっすぐでいたい」と願うのです。
誰にも見えないところでこそ、その人の本質が問われる。
そのことを、私たちは知っているから。
「自分に対して、恥じない選択ができるかどうか」
「正しいと思うことを、小さくても積み重ねていけるか」
それが人生の“芯”になる。
セリナとして、
私自身もいつもそうありたいと願っています。
読んでくださったあなたにも、
この言葉たちが、小さな火種になれば嬉しいです。
──今日も、まっすぐに。